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まるで夢を見る者のような、
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※BLD注意








「真綾くん、久しぶり」
「あー……利吉かあ……」

久しぶり忍術学園に来て、久しぶりに真綾くんに会ったのに、彼はやけに暗い顔をしている。何だか爽やかに挨拶したこっちが寂しい。

「どうしたんだい、やけに元気ないみたいだけど」
「いやあー……、ただ、今、不足していてさあ……」
「不足?」

真綾くんはぼんやりとした表情で空を見つめている。鉄分か何かが不足しているのだろうか。

「仙蔵不足」

ああ、やっぱり。

「実習?」
「そう。これで五日」
「短い方じゃないか。で、何日あるんだい?」
「一週間! 有り得なくね?!」
「あー、まあ無難な期間だね」

とは言っても聞かない真綾くん。さっきから

「あー! あっ、りっ、えっ、ねぇぇぇぇぇぇ」

とかなんとか叫んでいる。
しかし一週間ということは、今日帰ってくるのではないだろうか。
その時、

「ただいま帰りましたー」

疲れ気味の少年の声。多分、潮江くんだろう。その声を聞いた瞬間、真綾くんの虚ろな目が輝いた。

「文次郎ーッ!! 仙蔵、仙蔵はーッ?!」

だああ、っと走って潮江くんの胸倉を掴んで、揺らして、問いただす。ああ可哀想な潮江くん。疲れて帰ってきた潮江くんには抵抗はできない。

「仙蔵……仙蔵は何処だ……ッ!!」

そして真綾くんは走り出す。速い、と思った。そのとき、名前を呼ばれたご本人が真綾くんの声に気付いて走り出した。それもなかなか速い。さすが忍たまと言っても六年生、プロの忍者に近い存在なだけはある。

「仙蔵ーッ!! あ、い、た、かっ、たあああああああああ!!!」
「五月蝿い! 私は疲れたんだ、休ませろ!」
「ならば今宵俺がお前の隣で癒やしてやるゼ!」
「気持ち悪い!!」

立花くんの蹴りが真綾くんの腹に入る。一週間ずっと実習があった後とは思えない蹴りである。しかし、真綾くんはそれをしっかり受けたはずなのだが、

「仙蔵!! 愛してるー!!」

そして再び立花くんと真綾くんの追いかけっこが始まる。それを他の六年生(潮江くん除く)が疲れきった表情でみていた。

「……勿体ないなあ」

あの身体能力と生命力は、きっとプロでも通用するはずだ。





何故プロにならない
(え?)(プロにならない理由って……)(だってプロになったら仙蔵と一緒にいられないじゃん)(それに俺、ただの一般人だし)(だから俺はここにいられればいいのよ)(わかる? 利吉)
















毎度おなじみ真綾と仙蔵でした。
で、利吉さんは同級生(?)なので、利吉さん視点。なんかグダグダだぜ!←
まあ仙蔵と真綾は仲良しな感じで追いかけっこしていればいいと思います、はい。

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