まるで夢を見る者のような、
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「姫さま」
「姫さまって呼ばないでって、言ったでしょ」
私が何度いっても彼女は言う事を聞かない。諦めかけているけれど、でも、やっぱりお姫様扱いと言うのは嫌だ。本当は彼女にも「姫菜ちゃん」とか「姫菜」って呼ばれたいし。
「しかし、姫さまは姫さまですし」
「あー、もう……。それで、どうしたの?」
「殿と、ご婚約なさらないのですか?」
唐突な質問に、私は言葉を失う。
「えっと、……え?」
「忍の私が言うことではないのはわかっています」
けれど、と彼女は言葉を続ける。
「けれど、私は殿の影であり、長い間おそばにいました。だから、分かるんです」
「何が?」
「殿が、姫さまをみていること」
「丈瑠が、私を」
私を、見ている?
「いつも」
「そんなに?」
「ええ」
「何で?」
「諦め切れてないんでしょう」
「だって、私は」
どうせついこの間あったばっかりで、全然お互いのことを知らないのに。何が、私をいつも見ているだ。
「楓さんは」
「はい」
「楓さんは、丈瑠の事が好きなの?」
私が尋ねると、彼女はぱちぱちと瞬きをした。
「……わかりません」
「え」
「私は忍であり、殿の影です。だから、好きという感情があるかといわれたら……やはり、わかりません」
そして彼女はふと、視線を空に向けた。青々として、雲が一つも浮いていない、爽やかな空。
「私は、長い間、殿と同じ空を見ていました。だから、殿の視線がどこに向いているかわかります。けれど」
「自分のことはわからない、って事?」
「そうなりますかね」
苦笑いを浮べて、彼女は答えた。
私も視線を同じ空に向ける。きっと今ごろ、丈瑠も空を見上げているんだろう、なんて思いながら。
「……婚約のこと、まだわかんない」
「え?」
「だって、この間あったばっかりよ? それに、まだまだ若いんだから恋愛したいじゃない」
私も、楓さんも。
同じ空を見ていたい
(私も彼女も、一緒の空を見ているのかな)(ついでに、あいつも)(それから、先輩とも一緒にみたいなあ)(いや、それならみんなまとめて一緒にみたいかな)
(これぐらい、強情じゃなくっちゃ)(青春なんてできないわ!)
あれー、殿とか出てなくないですかー?←
とりあえず楓ちゃんのキャラがつかめてないような……orz
でも楓→殿→姫みたいな図が好きです。ええ、大好きですとも!
「姫さまって呼ばないでって、言ったでしょ」
私が何度いっても彼女は言う事を聞かない。諦めかけているけれど、でも、やっぱりお姫様扱いと言うのは嫌だ。本当は彼女にも「姫菜ちゃん」とか「姫菜」って呼ばれたいし。
「しかし、姫さまは姫さまですし」
「あー、もう……。それで、どうしたの?」
「殿と、ご婚約なさらないのですか?」
唐突な質問に、私は言葉を失う。
「えっと、……え?」
「忍の私が言うことではないのはわかっています」
けれど、と彼女は言葉を続ける。
「けれど、私は殿の影であり、長い間おそばにいました。だから、分かるんです」
「何が?」
「殿が、姫さまをみていること」
「丈瑠が、私を」
私を、見ている?
「いつも」
「そんなに?」
「ええ」
「何で?」
「諦め切れてないんでしょう」
「だって、私は」
どうせついこの間あったばっかりで、全然お互いのことを知らないのに。何が、私をいつも見ているだ。
「楓さんは」
「はい」
「楓さんは、丈瑠の事が好きなの?」
私が尋ねると、彼女はぱちぱちと瞬きをした。
「……わかりません」
「え」
「私は忍であり、殿の影です。だから、好きという感情があるかといわれたら……やはり、わかりません」
そして彼女はふと、視線を空に向けた。青々として、雲が一つも浮いていない、爽やかな空。
「私は、長い間、殿と同じ空を見ていました。だから、殿の視線がどこに向いているかわかります。けれど」
「自分のことはわからない、って事?」
「そうなりますかね」
苦笑いを浮べて、彼女は答えた。
私も視線を同じ空に向ける。きっと今ごろ、丈瑠も空を見上げているんだろう、なんて思いながら。
「……婚約のこと、まだわかんない」
「え?」
「だって、この間あったばっかりよ? それに、まだまだ若いんだから恋愛したいじゃない」
私も、楓さんも。
同じ空を見ていたい
(私も彼女も、一緒の空を見ているのかな)(ついでに、あいつも)(それから、先輩とも一緒にみたいなあ)(いや、それならみんなまとめて一緒にみたいかな)
(これぐらい、強情じゃなくっちゃ)(青春なんてできないわ!)
あれー、殿とか出てなくないですかー?←
とりあえず楓ちゃんのキャラがつかめてないような……orz
でも楓→殿→姫みたいな図が好きです。ええ、大好きですとも!
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