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まるで夢を見る者のような、
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「この間さ、すっごくかっこいい人みかけちゃってさ」
「え、どんな人? ココとかナッツみたいな人?」
「あそこを比較対象にするのは反則よ、のぞみ。でも、あの二人と並んでもいけるかも」
「へぇー!」

りんが楽しそうに言えば、のぞみも興味深いように返事をする。話題についていけない私は、「そうなんだ」と曖昧に返事を返す。

「あー! わたし、おつかい頼まれてたあ! 二人とも、先に帰ってていいよ!」

突然大きな声を出したのぞみは、「ごめんね、バイバイ!」と手を振って走り去った。そんなのぞみをみて、りんが呆れたようにため息を吐き出した。

「のぞみー、転ばないでよー! 全く、危なっかしいんだから」
「本当ね」

笑いながら言うりんにつられて、私もつい、笑ってしまう。のぞみを見ていると、そんなふうに笑えるから不思議だ。
不思議ついでに、私はりんに尋ねてみた。

「ねえ、りんはどうしてかっこいい人が好きなの?」
「えっ?!」

尋ねた瞬間、りんの顔が真っ赤になる。何故そんなにも驚いたような表情をしたのかわからない私は、首を傾げていた。

「どうして、って……嫌いなの、かっこいい人とか?」
「嫌いとかは思わないけど、りんがそこまで気にする理由がわからなくて」

りんは小さく「どうして、ねえ……」と呟いて頭をかく。困ったような顔を、していた。

「……ごめん」
「いや、謝ることじゃないって! 何て言うのかなあ……憧れ、みたいな?」
「憧れ?」
「そっちはないの?」

りんに尋ねられて、私は考える。
かっこいい人、の基準はいまいちわからないけど、ココやナッツはかっこいいとは、思う。でも、そこから憧れというのはないかもしれない。

「ねえ、恋とか、したことないの?」
「……恋?」

今まで触れ合った異性は、そんな対象でみるような人ではなかった。
私はあくまで組織の歯車の一つで、彼らも同様だった。少しでもその関係が崩れると、何かが消えてしまいそうな気すらした。
そんな私とは違って、りんは生き生きとしているような気がする。明るく元気で、のぞみだけでなく、私を含めるみんなを引っ張ってくれているような、太陽みたいな存在。

「恋をしたら、」
「ん?」
「私も、りんみたいになれるのかな」




恋したら変われるの?
(そのときのあの子の顔に)(一瞬心臓が強く拍動した)(私を見つめる瞳に)(やけに強い熱を感じて)

(それが、恋じゃない?)

(なんて口に出すことは)(できるはずもないけど)











まさかのりんちゃんさんフラグ/(^o^)\
ってかまだ明日もテストなのに何やってんの私/(^o^)\
一つ言い訳をするなら、前々から書いていてようやく書けた話なのです、これ。バレンタイン前から書いてたってのに今完全の私ェ……

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