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まるで夢を見る者のような、
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※BLD風味注意








「しょせん、そんなもん?」
「もろいずみ、です」

入門表に書かれた名前を見て真綾は首を傾げた。前にいる青年は慣れている、と言ったような様子で真綾の言葉に訂正を入れる。

「諸泉尊奈門さん、ね。で、なんでまたこっそり入り込もうとしたわけ?」

うっ、と諸泉は言葉を詰まらせる。
その日、塀を乗り越えて学園内に侵入しようとしていた諸泉を、小松田が発見した。いつも通り小松田が入門表にサインをさせようとしたのだが、直後に吉野に呼び出されてしまい、代わりに真綾がサインをしてもらうこととなったのだ。

「……何故、と言われても」
「じゃあ、どこの忍者?」
「……タソガレ、ドキ」
「タソガレドキねぇ。で、タソガレドキの忍者が何の用ですか?」

口調は荒くないが、少し鋭い問いをする真綾に諸泉は沈黙した。困ったものだ、と真綾はため息を吐く。

「まあいいや。誰に用事? 呼んできますけど」
「いっ、いや! 自分で会う!」
「いやいや、校内を部外者が一人で歩かれると困るからさあ」
「校内のことはだいたいわかっている! だから、私一人でいい!」

怒鳴るように諸泉は言って歩きだそうとした。が、その腕を真綾が掴んだ。

「なっ?!」
「勝手に行くな!」

ぎゅっと掴まれた腕を振りほどこうとしたが、しっかりと掴まってしまって動けない。真綾が見つめる先にいる諸泉は驚いた顔をして、困惑していた。

「で?! 誰に、何の用だ!」
「どっ、土井半助、に……」
「土井先生な! そこで待っとけ、呼んでくるから!」

だっ、と駆け出す真綾を諸泉は呆然と見つめた。その直後に、諸泉はハッとぼんやりとした意識を取り戻した。

「しまった……! 何で私は土井のことを言ってしまったんだ……!」

本来なら、土井半助に奇襲を仕掛けるためにこっそり侵入するはずだったのに。それに気づいた諸泉は、辺りに誰もいないことを確認して、すぐにその場を去った。

「先生、こっちで……あれ?」
「ん? どうしたんだ、真綾くん?」

門の前に土井を連れてきた真綾だったが、先ほどまでいたはずの姿がなくなっているのをみて、驚いたような声を上げた。

「おっかしいなあ……いなくなってる」
「私に客人とは、どこの誰だったんだい?」
「タソガレドキの、若めの忍者です」

真綾の言葉を聞いて、土井は「ああ……」と納得したような声を上げる。

「あれ、知り合いですか?」
「いや、なんというか……」

苦笑いを浮かべながら土井は返事を濁らせた。




所詮、そんなもん
(しかし変わってますねぇ、尊奈門なんて)(君も十分変わってるでしょ、真綾くん)(えー、そうっすかあ?)(うん、そうだと思う)(そうかなあ……)
















諸泉かわいいよ諸泉記念。
諸泉のかわいさにやられてしまいました。なんなのこの子、超かわいい。19歳サイコォー!
しかし諸泉で書こうと思ったら、まさかの土井Tオチ\(^o^)/
まあ真綾は基本的に誰でも大丈夫何だけどね! 仙ちゃんラブだけどね!



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