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まるで夢を見る者のような、
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※BLD風味注意








パルミエ王国のその騎士は、体中に傷を付けたまま、私を睨んでいた。

「許……さ、な……い……!」

我々の国を滅ぼしたことを、我々の王子を傷つけたことを、我々の希望を奪ったことを!

騎士の瞳は、そう語っていた。絶望にも屈さない、力強い瞳だ。
だが、それと体はまた別の問題。彼の体は、もう限界を越えている。それでもその騎士は、再び立ち上がり、剣を私に向ける。

「守……る、この……ち、か……い、を……」

ぜいぜい、と荒い呼吸をする騎士は、そう言って、地面に倒れた。彼はもう、限界だ。

「おう、……じ…………」

騎士の瞳から、一筋の雫が落ちた。絶望に、よく似ている。

「あなたに、誓いを守らせてあげましょうか?」

私が言うと、騎士は顔を小さく上げた。瞳は、ちょうど絶望と希望の狭間にあるようなものだった。
私は知っている。希望を与えられた後の絶望ほど、心地よいものはない。だから、私は彼に手を差し出した。

「来なさい、パルミエ王国の騎士。あなたに再び、剣を与えましょう」

彼は虚ろな瞳で、私の手を取った。そして、私は彼の胸に黒いカードを刺した。

「っ、あ……ああああぁぁぁぁ!!」

騎士の叫びは、絶望によく似ていた。
しばらくして、騎士は目を覚ました。その姿は王国でのものではなく、人の姿をしている。

「おはようございます、我らが騎士よ」
「……」
「さあ、あなたに剣を与えましょう」

私が前に手を出すと、黒い刃の剣が現れた。騎士は、感情の写らない瞳で、剣を見つめている。

「騎士よ、この剣にかけて誓いなさい。ナイトメアに、デスパライヤ様に全て身を捧げると」

剣を差し出し、私は言う。騎士は、ゆっくりと手を伸ばした。

「誓おう」







騎士は誓う
(闇のような絶望)(絶望のような瞳)(彼ならば最高の絶望を見せてくれる)(王子にも、)(彼自身にも)
















久しぶりにYP5でした。
しかしカワリーノさんって、本当にかっこいいですよね……(´`*)あのお腹真っ黒感が好きすぎる!

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あけましておめでとうございます。
新年ということで、皆さんに今年の抱負を語っていただきます。

※BLD発言あります!


@新鮮!

こころ「モデルの仕事頑張ります」
来夢「プリキュアも部活も両立します」
ラブ「今年も幸せゲットだよ!」
美希「先輩に追いつけるよう努力します」
祈里「ダンスの苦手なステップを克服します」
せつな「みんなと仲良く精一杯、頑張ります」

センティ「メビウスさまのために戦います」
サウラー「センティを振り向かせます」
ノーザ「センティを私のモノにします」
ウエスター「ドーナツいっぱい食べます」


@YP5
あきか「みんなと一緒にいたい」
のぞみ「みんなと仲良くする!」
りん「のぞみへのツッコミ頑張ります」
うらら「お仕事を全力で頑張ります!」
こまち「たくさん物語を書きます」
かれん「生徒会活動を頑張ります」
ココ「のぞみたちと楽しく過ごす」
ナッツ「平和に過ごす」

カワリーノ「全てはデスパライヤ様のために」
アキヤ「全てはカワリーノさんのために」
ブンビー「アキヤさんとお茶に!」
クール「…………」



@落乱
真綾「仙蔵と結婚します」
仙蔵「真綾を黙らせます」
三郎「真綾を落とします(恋的な意味で)」
喜八郎「真綾さんを落とします(穴的な意味で)」
文次郎「仲裁者を頑張ります(真綾と仙蔵的な意味で)」
雷蔵「仲裁者を頑張ります(真綾と三郎的な意味で)」
留三郎「修繕を頑張ります(真綾と仙蔵的な意味で)」
伊作「幸運になりたい」
カナデ「みんなと楽しく過ごしたいです」
きり丸「今年も稼ぎます」




伊作が切実すぎる(笑)
とりあえず、今年もこんな感じでよろしくお願いいたします。

※ウエスター死ネタ













ああ、もう体が動かない。
きっとこれが『死』なのだろう。怖い、というよりは、漠然とした何かがあった。
ああ、俺はもう死んでしまうのか。
イースのように、死の宣告があったらもっと楽だったのだろうか。それとも、余計怖くなるのだろうか。

「ウエスター!」

センティの声が聞こえた。

「ウエスター、しっかりして! ウエスター!」
「セン……ティ……っ」
「しっかりして、ウエスター!」

世界が霞んで見える。なんだ、なんだか、苦しい。目が、熱い。

「ウエスター……泣いてるの……?」
「泣いて……いる、だと……?」

頬を伝う冷たさは、涙だったのか。今まで涙なんて知らなかったから、てっきり目から出る汗かと思っていたのに、全然違うじゃないか。
きっとこれは、死への恐怖だったんだ。

「死にたく……ない」
「え……?」
「俺は、死にたくない、んだ」
「あっ……当たり前じゃない!」
「でも、多分……無理だ」

世界が霞む。センティが泣きそうな顔をしている。

「せめて……」
「何……?」
「会いたかった」
「誰に……」
「モデル、女に」

何故だろう。共に戦ったイースやサウラーじゃなく、ましてやメビウス様でもなく、あのモデル女だった。

「モデル女って、」
「中司……こころだったか……」
「何で……?」
「わからない……けれど、会いたい……」
わからないけれど、無性に会いたいんだ。

「……わかった」

センティがそう言って、拳を合わせる。

「スイッチ・オーバー」

目の前に現れた姿は、俺の求めていた姿だった。

「……そうか」

俺が手を伸ばし、中司こころの頬に触れるとその瞳から涙がこぼれた。

「お前が、泣くなんてな……」
「私が……?」
「何でだろうな、嬉しいんだ」

俺の手に、中司こころの手が重なる。

「センティ……」
「ごめん、ウエスター……!」
「お前は、何も悪くないさ」
「ウエスター!」

泣き叫ぶ中司こころに、センティに、言葉が出ない。

「…………」
「ウエスター、しっかりして!!」
「……すまない」
「ウエスター!」
「…………」


「ありがとう」





最期に、君に
(この言葉を伝えられてよかった)(君に伝えられてよかった)(君に会えてよかった)
(俺は、今)(とても幸せだ)















西→こころ
新鮮が最終回近いってことで、暗いネタばっかりだ……!
いや、でも明るいネタも書きたいんだよ。ポジティブなネタも書きたいんだよ!!
センティも少しはラビリンスのメンバーに仲間意識を持ち始めたんだよ、って話です。

頼むからウエスターもサウラーも生きていて欲しい……!
※BLD風味注意
















「どうかね、社会見学は」

年末ということで、実家に帰っている俺だが、本当は実家なんかにいたくはなかった。六年生はほとんど学園に残っていて、もちろん仙蔵も残っている。

「まあ、上手くやってます」

じいさんの問いかけに適当に答えれば、「そうかね」と微笑み茶をすすった。俺も目の前の茶菓子を頬張る。

「ところで」
「んぁ」
「家はどうするのかね」

その言葉に、口の中の茶菓子の味が消えた。じいさんの顔からも笑みが消えていた。

「家、ですか」
「そうだ。お前ももう十八、そんなにふらふら出来る歳ではないぞ」

だから実家は嫌いなんだよ。そう思っても、実際そうだから、反論出来ない。
俺はいずれこの家を継がないとならない。名家と呼ばれるこの家を。

「……まだ、わかりません」
「何が解らないと言う? お前が家を継ぐことは決まっているのだ。他に何を知る必要がある?」

俺が家を継ぐこと。それは幼いときから叩き込まれて、当たり前だと思っていた。けれども、

「俺は、家を継ぐ気はありません」
「……何?」
「何も知らぬまま、家を継ぐ気はありません。今の俺は、家を継ぐに相応しいとは思えません」
「なら、何故忍術学園にこだわる?」

あの時までは、全て家が用意したものに従い、全て家の望むままにしていた。きっと結婚も、見合いか何かで決まるのだと思っていた。
けれども、あの時、俺は恋に落ちた。

「あそこには、俺の」

忍術学園で出会ったのは、家が用意したものではない。初めて、俺は人と関わった。

「俺の、大切な人たちがいるのです」





家と私
(だから実家は嫌いだ)(こんな風に重苦しくなるから)(仙蔵に会いたい)(みんなに会いたい)(会ってバカしたい)(早く会いたい)











暗めの真綾。
実はいろいろ家と上手く行ってない子なのです。
真綾は今まで家の言われるままにしてきたので、忍術学園での生活は素の真綾が出ていると思います。
だから仙蔵にダイレクトに告っちゃうのよ(笑)



プロフィール
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桃月
性別:
女性
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